5 そろえたい機材

「カメラは買ったけれど、他にどんな機材が必要なのだろう?」と思う方は多いはず。

 

一眼レフの使用が前提です。

最も使っている人が多いと思われるAPS-Cまたはフォーサーズのシステム前提で進めます。

 

フォトグラファーではなくても、仕事で使う写真を撮るつもりなら、やはり、ある程度の投資は必要ですが、出来るだけコストを抑えた機材のそろえ方をご紹介します。

 

ここでは、最もご要望が多い、小物、料理の撮影に必要なものから上げていきます。

最初に覚えておきたいことの項で、被写界深度と絞りシャッターの関係を覚えて頂いたと思います。

被写界深度のコントロールを使った表現がし易い電球や蛍光灯などの定常光を使った撮影が前提です。

 

1・自分の撮りたい分野に適したレンズ

2・三脚

3・ケーブルレリーズ(リモートスイッチ)

4・ホワイトバランス用グレーカード

5・アイランプまたは電球型蛍光等照明とソケット

6・レフ版(黒と白の紙を貼ったハレパネで可)

7・トレーシングペーパーまたは簡易撮影ボックス

8・背景用ケント紙、ラシャ紙など

9・ライトスタンド(無くても突っ張り棒や椅子などで工夫して代用可能)

 

結構たくさん必要ですが三脚以外は、それほど高価なものはありません。

最初は代用品でも始められますし、レフ版などは発泡スチロールと紙で出来てしまいます。

以下、それぞれを選ぶポイントなどを書いていきます。

 

▎レンズ

SP AF60 F2 DiⅡ LD Macro
SP AF60 F2 DiⅡ LD Macro

物を歪みなく奇麗な形に撮りたいのなら、標準レンズより少し長めのレンズが適しています。

小さなアクセサリーなどを撮る場合は、標準の2倍くらいの焦点距離のマクロ(マイクロ)レンズが良いと思います。

標準レンズと呼ばれるのはAPS-Cだと35mm、フォーサーズだと25mmです。

ぼけを生かした表現をしたい場合、F値の大きいズームレンズ(レンズキッットなどの)は向きません。

出来ればF2.8より明るいレンズを選んで下さい。

F2.8より明るいズームレンズは非常に高価で重いですから、単焦点レンズをお勧めします。

中古だとかなり安く買えます。

メーカー純正品ではなくてもタムロン、シグマ、トキナーなどもなかなか良いです。コストがかなり抑えられます。

フォーカスのスピードが遅いなどの欠点があるものもありますが、特に物撮りなら気になりません。

描写性能は同等品ならば、同等といっても良いと思います。味の違いはあります。

僕の好みでいうと、タムロンSPのぼけの柔らかさはすばらしいと思います。

▎三脚

       Manfrot190XPROB+804RC2
       Manfrot190XPROB+804RC2

三脚選びは、カメラ以上に難しいものです。良い三脚の条件は、がっちり固定出来、カメラブレしないことです。

でも、あまり重いと持ち運び出来ない。そういう矛盾した存在です。なので、プロカメラマンなら用途別に数本持っています。僕はスタジオで人物撮影をするときには、マシューズ社製の、ごついローラーキャスター付きのライトスタンドを、三脚がわりに使用しています。文化村オーチャードホールで600mmのレンズを使うときには一台のカメラにジッツオを2本使います。求められる仕事や撮影スタイルによって必要な三脚は違ってきます。

一本ですべての用途をこなすのは難しいものなのです。「これを撮るときに使う三脚」というように目的を絞って選ぶことをお勧めします。

 

定常光を使った物撮りですので、ここでは、持ち運び性は犠牲ににしても、少し大きめのがっちりしたものをお勧めしたいと思います。

エレベータも伸ばした伸長は、自分の身長より高く伸びること。その状態でひねってみてグラグラしないものを選びましょう。

三脚は、一度買うと10年20年と使えます。予算の許すかぎりよいものを選びましょう。

新品で¥20,000以上、中古で¥10,000以上がおおよその目安です。

通販で買うにしても、カメラ店で実際に伸ばしてみて強度を確かめることをお勧めします。

 

カメラを乗せる所を雲台と言います。大きく分けて、自由雲台と3ウェイ雲台があります。自由雲台は一つのレバー操作ですべての動きが可能な雲台で、素早く操作出来ることが特徴ですが、水準合わせなどの細かな操作は苦手です。

3ウェイ雲台はパーン棒が2本または3本付いたものでアングルを合わせるために3回の操作をしなければなりませんが、正確に合わせられます。物撮りでしたら3ウェイ雲台がお勧めです。

僕はほぼ全部の(コンパクト三脚をのぞく)三脚にハスキーの3ウェイ雲台を使っています。

これも、三脚と同じく値段と性能は、おおよそ比例します。安いものはたぶんダメです。

 

ジッツオというフランスメーカーのものが最高品質ですが、比例して値段も高いです。

マンフロットが比較的安く手に入ります。

国産メーカーだとスリックまたはベルボンのしっかりしたものが良いと思います。

ときどき、中古店で、中国製のまがい物でも品質が良さそうなもがあったりします。

チェックしてみるのも、おもしろいかもしれません。

 

*注、カメラ店には三脚メーカーから出向の販売員(カメラ店の制服を着ている場合あり)がいることが多いです。惑わされずに買いましょう。

▎ケーブルレリーズ

カメラに直接触れないでシャッターを押すための道具です。

定常光の物撮りでは、カメラに触れているとぶれるので三脚とセットでこれも必要です。

カメラメーカー純正品が高いと思ったら汎用品でかまいません。

ちなみにヨドバシカメラ価格でNIKONのもの¥4,880 エツミ製¥1,680です。

使用出来るカメラ機種名を店員に確かめてから買って下さい。

▎ホワイトバランス用グレーカード

   銀一シルクグレーカード
   銀一シルクグレーカード

カラーバランスを合わせるのはなかなか難しいものです。難しいのでいつもオートという方が多いと思いますが、色は商品の大事な情報ですから、出来るだけ正確に合わせたいものです。

カメラで色温度指定という方法もありますが、新しい電球と古い電球で色が変わったり、ディフィューザーの劣化でも変わってきます。

ニュートラルなグレーの基準があれば色合わせが楽になります。カラーチェッカーはいろいろなメーカーから出ていますが、多くのプロカメラマンが使っている世界標準の色と言われるのは、X-rite社(パントーンなどの会社で色のブランド))のものです。

高価(¥13,000くらい)ですので、ここでは銀一シルクグレーカードをお勧めします。¥1,200くらいだと思います。

▎アイランプ(写真用電球)または電球型蛍光等照明

アイランプ300Wフラッド+ランプホルダー
アイランプ300Wフラッド+ランプホルダー

プロフォトグラファーはスタジオ用大型ストロボを使って撮影する場合が多いのですが、それは仕事の効率が良いからです。

ここで紹介するアイランプでも遜色ない写真が撮れます。特にボケを使った表現をするときはストロボよりもこちらが向いています。自然光とミックスして撮るときをのぞいて、ブルーランプにする必要はありません。

写真用電球300Wくらい(約¥2,000~¥3,000ヨドバシが最安)ランプホルダー(¥2,000~3,000)の両方必要です。(写真用電球ではなくても色は合わせられますが、入手が難しいので写真用をお勧めします。)例えば一個は300Wもう一個は150WというようにW数違いのものが各一個あると便利です。電球は、高温になるのでやけど注意です。

または電球タイプの蛍光灯(写真店等で売っている大きなワット数のもの)でも撮影可能ですが、保持器具が高価で大きくメリットが感じられません。

▎レフ版

市販品もたくさんありますが、自分の撮影にピッタシなものはなかなか見つかりません。これは撮るものの大きさに合わせて自作してしまいましょう。白のハレパネの接着出来る面に黒ケント紙を貼れば出来上がりです。スタンドを使わなくても自立出来るように2枚つなぐのもお勧めです。何組かあると便利です。

アルミ箔を貼った銀レフもあった方が便利です。白では弱いと思ったときに使います。

簡易撮影ボックスを使う場合は必要ない場合もありますが、ボックスの中に入るサイズの白と黒、グレーがあると映り込みのコントロールが出来ます。

▎トレーシングペーパーまたは簡易撮影ボックス

カメラに付いているストロボの光や、晴天の太陽光は点光源と言い、強い影が出来ます。商品や料理の撮影では多くの場合、面光源を上手く作ることが出来るかが撮影のカギです。プロの場合トレーシングペーパーなどを使い、必要な面光源を作っていきますが、慣れないと、トレペをどう固定するかにも悩むかもしれません。日曜大工など、仕掛けが得意な人なら、突っ張り棒などを使って作ることが可能だと思います。

それが出来ない人には、今は便利グッズとして、簡易フォトスタジオや撮影ボックスと言われるものがあります。

なかなかコレ!というものは無いのが現状ですが、使えそうなものもあります。銀一ブランドのG-CUBE90撮影キットが便利そうですが、ちょっと高価です。被写体によっても求められる形や大きさが違ってきます。

例えば料理を撮りたいのなら半逆光のライティングが出来るものが有利です。「何々を撮りたいのですがこの商品で出来ますか?」とお問い合わせフォームから質問して下さい。わかるかぎりお答えします。

▎背景用ケント紙など

最初は白と明るいグレーのラシャ紙かケント紙があれば良いと思います。ただしシワにはご注意を。湿度には弱いです。

色のイメージを作りたい場合はその都度買うと良いと思います。

背景紙のサベージ、スーペリアなどが理想ですが、あまりこだわる必要は無いと思います。大きなものを撮影するのなら、写真のようなロールペーパー(布もあり)を使います。ヨドバシなどで手に入ります。

 

▎ライトスタンド

ライトを任意の場所に固定するためにはライトスタンドが必要ですが、クリップ付きのアイランプホルダーなら椅子や洋服掛けなどを利用することで代用出来ます。買うのはライティングが理解出来て必要になってからでも大丈夫です。

アイランプは軽いですから、三脚と違い、比較的華奢なものでも大丈夫です。

ランプが揺れてもカメラぶれはしませんから。

マンフロットが有名ブランドですが、どこのものでも大丈夫だと思います。

予算が無ければ郊外のホームセンターなどで売っている工事用のものでも可ですが、赤などの色付きのものはやめた方が良いです。映り込みでよけいな苦労をします。

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